「ガラパゴスとガラパゴス」

超個人的意見です。さらりと流して下さい。

TREEツアー京セラドームでのオーラスを残すだけとなった東方神起。勝手にあるだろうと思い込んでいた日産スタジアムは夢と消えて、TREEが選んだ最後の場所は大阪。僕は参加出来ないけれど、最後の最後まで走り抜けて下さいと祈るばかり。

さて、全国のビギストが瞳を輝かせて大阪に集っている頃合いにお座敷ファンの僕はしれっとこそっとMJの感想なんかを今更綴ろうかなと思います。

今回それなりにTVプロモに力を入れた東方神起一番の目玉はMJだったのではないかと思ったり思わなかったり、新曲SweatとSomethingのフルコーラスでのパフォーマンス、何更なのかと突っ込みたくなるトークコーナーでの仲良し度チェックホミン祭りだの番長だのシコモンスだのと盛り沢山の内容、ファンが心から待ち望んでいたテレビで音楽プロモーションをする東方神起を味わう事ができたのではないかと思います。

東方神起の真髄はコンサートでありステージの上!、それはファンならば充分にわかっている、だからこそコンサ−トに何度も足を運ぶ熱狂的なリピーターも多く、平日を含んだドームコンサートさえも4日間という桁外れな荒技を成し遂げられる。

けれどもしかしたら一度もコンサートへ足を運べないファンだってきっといるはず、コンサートへ行けずともCDを買い雑誌を買い応援しているファンだってきっといるはず、東方神起に会えるのはテレビの中だけで、僕以上にテレビの東方神起を待ち望んでいたファンもきっといるはず。今回のテレビプロモで多くのファンがどれほど喜んだか、どうか伝わりますようにと願わずにはいられない。

P席も天井席も盗撮も空気の読めないおしゃべりもボールの取り合いも関係ない、東方神起をある意味でベストな状態で楽しむ事ができるテレビ、今回のMJではSweatもフルに近い状態で見る事ができてSomethingにいたっては完璧なフルパフォーマンス。気合いの入った姿はテレビ越しからもビシビシと伝わって、会場には東方神起のファンしかいなかったんじゃないかと疑うほどの一体感は心を高揚させた。キメキメドヤドヤで会場を支配して飲み込むユノと共有して表情豊かに歌い踊るチャンミン。口パク祭りの昨今の日本音楽番組に風穴を開けるが如くフルコーラス通して生で歌い(被せだけど)あそこまで踊れる存在は稀有、彼らを知らない人に見て欲しかった東方神起の姿がそこにはあって、何よりも僕自身が待ち望み見たかった東方神起の姿があった。

ほら東方神起ってスゴいっしょ!って胸をツンと張りたい誇らしい気持ちになった。←こじらせ愛

また別の角度から思ったことは、韓国活動を全力で応援して疲れてしまったファンの思いと言うか情念と言うかそういうものが今回のSomethingで少し報われたんじゃないかなと…。韓国ターンを終えて日本ターンで待っていた事、けれど報われなかった事、ある意味で裏切られた事、それらがカタルシスを迎えられたんじゃないかと思った。

勝手な想像だけれどSomethingを見て涙が出てしまった人もいたんじゃないかなと…。

Somethingの演出もホールという臨場感を上手く引出しライティングもちょっとラグジュアリーで舞台的、少々ライトが強過ぎるかなと感じる場面があったものの、ミュージカル色がより濃く出ていて、目指したであろうひとつの完成形を見た気がする。そういう意味で韓国Somethingとはひと味違う新しい魅力に気付けた…ような気がする。

あらためて違いを感じたのは女性ダンサー。韓国の女性ダンサーはカッコいいけれど少し湿った感じと主張が気になる時があるのに対して日本の女性ダンサーはライトでカラッとしていて悪目立ちしない、適度な距離感を保ちキレが良く協調性をもってひとつの舞台を作り上げる感じはとても日本的。もしかしたら物足りなさを感じる人もいるかもしれないけれど僕は断然リカリナ派です 笑

そんなこんなで日本版Something、本当によかった!

さて良いこと尽くめのMJも気になった事が少々。

それはSomethingの印象が強過ぎて新曲Sweatが飲み込まれしまったと言う事と、あの独特過ぎる掛け声。会場の熱狂振りが良く伝わったとは言えそれはファンにとってという事であり、所謂ヲタ芸である掛け声を目の当たりにした一般の方々は若干恐怖を感じるかなーと…汗。男性アーティストへの掛け声&合いの手文化のあまりないというか退化してしまった日本において韓国式の応援を取り入れてるビギストは昭和アイドルの親衛隊的なノスタルジーを含みつつやはり何もかもが独特な存在。

日本で絶大な人気を誇る東方神起は韓国で培ったパフォーマンス力や優れた頭身やルックスとその魅力を最大限に引き出す日本クオリティのステージにおいて他に比べる存在がなく、並ぶ存在もいない、独自の道を歩いているようなガラパゴス状態。同じく韓国の手作り&無法な応援方式と日本の優良&有料な応援方式を掛け合わせて独自のコミュニティを築き濃縮させてカルトなまでに進化を続けているビギストという存在もやはりガラパゴスと言わざるを得ない。その賜物というか何と言うかあの全力の掛け声をテレビ越しから聞いた時の高揚と、それとは裏腹な何とも言えないザワザワとした感覚、東方神起の一番のライバルは他の誰でもなくTVXQなのかもしれないとふと思った。

淘汰される時がいつか来るのだろうか?それとも…

独自の道を選ぶ東方神起とビギストというガラパゴスはこれから何処を目指すのだろう。赤い海と掛け声の渦の中、生ヌルく生ヌルく見守って行きたい。

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